2023年最強カメラスマホ「vivo X100 Pro」の人気を台湾で見た

2023年も多数のスマートフォンが販売されました。スマートフォンのカメラ性能は今年も大きく高まっていますが、ではどのスマートフォンのカメラが一番優れているのでしょうか。筆者のみならず海外スマートフォン愛好者の中でもおそらくvivoの「X100 Pro」の名前を挙げる人が多いと思われます。

vivoは日本には未参入なのでその実力はあまり知られていませんが、X100 Proは自社開発の画像処理チップV3に加え、AI性能に優れたメディアテックのDimensity 9300をチップセットに搭載。暗所、デジタル望遠、動画とどの撮影も苦にしません。

とまあこんなことを書いても「カメラがいいといってもvivoに人気なんてあるのだろうか」と思われるでしょう。12月中旬に台湾・台北を訪問したところ、ちょうどITビル「三創生活」のvivoストアでX100 Pro(とX100)の予約を受け付け中でした。店に入る前から店内は多くの来客でにぎわっており、X100 Proの人気をまざまざと見せつけられたのです。

台湾でも人気のスマートフォンはiPhoneであり、そのあとをサムスン、そしてソニーやOPPO、vivoなどが追いかけます。とはいえOPPOやvivoで人気なのは価格の安いミドルレンジモデルであり、ハイエンドモデルは上位には入りません。台湾メディアの報道などを見ると、日本でも販売中のOPPOのReno 10 Proはそれでも販売数10位前後に入るなど検討しています。

ところが12月のvivoストアの様子を見ると、だれもがこぞってX100 Proを予約しようと並んでいました。筆者もこのvivoストアを何回も訪問したことがありますが、ここまで人が並んでいる姿を見たことはありません。発売前の予約で様々な特典がもらえるとはいえ、34,990台湾ドル=約160,100円ものvivoの製品が人気だなんて、この光景を見るまで信じられませんでした。ちなみに台湾のiPhone 15 Proの価格は36,990台湾ドル。vivoもうまい価格設定を行っています。

X100 Proのカメラは広角5000万画素+超広角5000万画素+4.3倍望遠5000万画素。画質の良さは台湾のメディアでも多く報道されていますが、先行発売された中国での報道も台湾の方は見ているのでしょう。X100 Proのカメラ性能は中国でも非常に高いのです。

またvivoストアではサムスンのGalaxy S23 Ultraとの比較表を置いていましたが、性能以前にX100 Proの本体デザインは「高性能カメラ」を思わせるものであり、外観もより優れていると感じるはずです。この円形のカメラバンプは今や中国メーカーのハイエンドスマートフォンではおなじみになっています。

さてお店に入ったのはいいのですがデモ機をなかなか触ることができず、特に上位モデルのX100 Proは常にだれかが触っているような状況でした。たまたまX100が空いたのでその姿を写真に撮ってからさて触ろう、と思った瞬間に、他のお客さんに先を越されてしまう始末。三創生活はスマートフォンやIT製品だけではなく、ライフスタイル製品なども上層階で扱っているので土曜日のお昼過ぎはお客さんで混雑していましたが、ここまで「奪うように」デモ端末を取り合っているのはvivoストアだけだったのです。

なお後日、X100 Pro / X100の発売日当日も三創生活は開店前から多くの人が並んでいたそうです。iPhone人気の根強い台湾でvivoのハイエンドスマートフォンが人気というのは、毎年着実にカメラ性能を進化させていった同社の苦労がようやく実ったと言えるのかもしれません。もちろんカメラだけではなく本体の仕上がりもしっかりしています。

X100 Proの夜景&望遠のAI処理のすごさはこの写真を見ればわかるかもしれません。まずは1倍(23mm)で撮影。

26倍、600mm。この時点で光学4.3倍からデジタルで6倍に引き上げています。

そして100倍、2326mm。さすがに甘いもののメッシュ部分などがつぶれていません。

ということで自分も今最も欲しいスマートフォンがこのX100 Proなのですが、16万円はすぐには手が出ません。X100 Pro片手に夜景スポットの撮影を自在に行いたいものです。

2023年も多数のスマートフォンが販売されました。スマートフ…