インディーゲームの祭典「Bit Summit」で遊べた、変わったコントローラーのゲームたち

Bit Summitは毎年夏に京都で行われるインディゲームの祭典です。

Bit Summitとは? インディゲームとは? という話を始めると長くなってしまうのでこの記事では割愛しますが、個性的なゲームが集うBit Summitの中でもひときわ異彩を放つのがmake ctrl Japanのコーナーです。

「make.ctrl.Japan」は通常のゲームコントローラーではなく、独自に制作したコントローラーを使用したゲームを展示するイベントです。

https://makectrl.jp/#link_about

私はBit Summitに行くと真っ先にこのmake.ctrl.Japanのコーナーへ行っています。インディゲームの多くがSwitchやPlaystationなどのプラットフォームで発売されるようになってから、インディーゲームをプレイする敷居はかなり低くなりました。実況系Youtuberのプレイ動画などを見てちょっと変わったゲームを知り、遊んでみるという人も増えたかもしれません。

でもmake.ctrl.Japanのゲームはそこに行かなければプレイできません。なぜならコントローラーこそが彼らの最大のアイデンティティだからです!

と、いうわけでさっそく会場隅のmake.ctrl.Japanコーナーへ!

激走!コインラン!

コインを入れるとキャラクターがジャンプするというごくシンプルなゲームです。一見簡単なのですが、当然ながら入れたコインが落下しセンサーが反応してキャラクターがジャンプするのに若干のタイムラグがあるのと、右手に持ったコインを左手に持ち替えて入れる作業が発生するので段取りを考えて遊ぶ必要があります。

著者による「激走! コインラン!」プレイ風景

ただコインを入れるだけだと持っているコインが減る一方ですが、画面中のコインを取ることで追加のコインが吐き出されるのでそこも重要なテクニックの一つです。出てきたコインを持つ動作を作業過程に組み込む必要があるのもなかなか難しいところ!

BearRunner Any% RTA

昔なつかしいファミコンのゲーム……と思いきや、この主人公キャラクターは放っておくと勝手にステージをクリアしてゴールにたどり着いてしまいます。しかしただ見ているだけではありません。横に置かれたファミコンのカセット部分をバンバン叩くことによって敵やブロックを通過し、速くゴールへたどり着くことができるのです。筆者と同年代くらいの方はファミコンをバンバン叩いて画面をバグらせた経験があるのではないでしょうか? まさにあれですね! なお、精密機械を叩くのにはちょっと不安があるかもしれませんが、けっこうな力で叩かないと反応しません。いま思えば子供の容赦ないバンバンに耐えていたファミコンなかなか丈夫だったんですね。

著者による「BearRunner Any% RTA 」プレイ風景

オープニングもなかなか長いのですが、そこもバンバン叩いてスキップできます。してやられました!

チョークの叛乱

こちらは黒板消しを使ったゲームです。黒板消しを叩いて迫ってくるチョークを撃退。ダメージを受けてしまったら黒板をさっと拭いて回復、黒板消しクリーナーできれいにするとパワーアップして強い一撃を放つこともできます。

著者による「チョークの氾濫」プレイ風景

ウェーブが進むにつれて硬い敵が出てきたり、ジャンプして飛び道具を放ってきたり、集団になったりと少しずつ要素が増えていくのですがわかりやすいチュートリアルと絶妙な難易度設定で最後までハラハラしながら遊ぶことができます。ゲームそのものが面白いからこそ変わったコントローラーも活きてくるわけですね。

他にも個性的なゲームの数々

その他にもひたすらコーラの瓶を振って吹き出す炭酸の力でロケットを飛ばす「Jet Cola」

軍手の指を伸ばしたり折ったりしてピースを作る「軍手&ピース」

京都産業大学平#研究室で研究されている人工大理石透過型LEDタッチディスプレイを使ったブロック積み上げゲーム

画像認識技術を使い、揃えたキューブのブロックで得点を稼ぐ「キューブでポン!」

などが展示されていました。どれも新鮮な楽しさがあり、ただ無心で遊んでしまいます。

なぜ変わったコントローラーは面白いのか?

コンピューターゲームは設定されたルールとゴールに基づき、コンピューターがジャッジすることで誰もが楽しくプレイできるよう作られた遊びです。様々な表現、様々なルールが存在しますが、我々がゲームを遊ぶにはコンピュターと人との仲立ちとなるインタフェースが必要です。

通常、我々はゲームコントローラーやマウスとキーボードを使いゲームを遊んでおり、そこを起点に様々な工夫がされているわけですが、コントローラーから自作することでそもそもの前提を覆すことができます。「遊び」には様々な要素がありますが、その中に「普段しないことを習熟していく過程を楽しむ」というものが含まれています。そこを刷新することによってまったく新しい未知のものに挑むというシチュエーションが生まれるわけです。

ただ一つのゲーム、会場での一回のプレイのために作られた個性的なコントローラーの数々、ぜひ会場で味わってみてください!

なお、make.ctrl.Japan 7は2023年8月に渋谷で開催とのことです!

BitSummit | 毎年京都で開催している日本最大級のインディーゲームの祭典 です / Japan’s Industry-Leading Independent Game Development Festival in Kyoto
https://bitsummit.org/

make.ctrl.Japan 変わったコントローラーのゲームイベント
https://makectrl.jp/

Bit Summitは毎年夏に京都で行われるインディゲームの…

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