宇宙犬と共に惑星探索とダンドリを楽しむ ピクミン4

 2001年に初代ピクミンを遊んだ時に感じた新しさは今でも思い出せます。しかしその後、WiiやWii Uの時期には仕事が忙しく任天堂ハードのゲームをあまりプレイしていなかったのもあり、ピクミン2、3は遊んでいませんでした。3のSwitch版は遊ぼうと思っていたもののだんだんと4の発売日が近づいてきて4に心が移ってしまいました。

20年以上ピクミン遊んでいなかった私が再びピクミンに戻ってきた理由。それは宇宙犬のオッチンがいることでした。

 筆者は犬をパートナーにして遊べるゲーム大好きなんですよね。古くはFable II。遊んだ方はよくわかると思いますが犬の存在はエンディングの選択をも左右します。Fallout 3やFarcryシリーズも犬と探索できますね。メタルギアVのDD、最近ではFinal Fantasy XVIのトルガルなんかも印象深いです。

 さて、そのオッチンですが犬と言いつつ二本足。初代ピクミンの主人公、オリマーは二本足のカエルのような原生生物に自分の愛犬と同じチャッピーという名前をつけていますが、この世界では二本足なのが犬のスタンダードなのかもしれません。

でも足の数が問題ではないんですよ。1日が始まると駆け寄ってきて主人公の周りを走り回り、すっと横についてくれる様子や、最初は小ぶりなのに大きくなってピクミンを乗せてくれるようになる成長っぷり、物語が進むことでできなかったことを特訓してできるようになる健気さ、惑星でさまざまな遭難者を救助することでやる気がみなぎり、訓練して能力を伸ばせる勤勉さ。何もかも愛らしい! 何も言わずに健気に従ってくれるピクミンとはまた違う、積極的に主人公を認めて尽くしてくれます。これぞまさに犬!(なお現実の犬の性質には個体差があります。筆者の愛犬はどちらかといえば人間を従者だと思っている節があります)

 ピクミン4はかつての主人公、オリマーからのSOSを受信したレスキュー隊が舞台となる星にやってくるところから始まります。当然のように宇宙船は墜落し、隊員は散り散りになり、プレイヤーキャラクターである主人公はまずレスキュー隊員を探すわけです。

 久々のピクミンで「おっ?」と思ったのは洞窟と言われるダンジョンがあることですね。フィールドのあちこちにある排水管の蓋から飛び込み、何層かある迷路を探索します。自分が連れているピクミンの他に中で野生のピクミンを加えつつ襲ってくる原生生物を倒し、仕掛けを解いて出口を目指します。中には回収できるオタカラも散らばっているのでじっくり探索してコンプリートを目指します。

特定のピクミンが必要となることもありますが推奨ピクミンが事前にわかって入れ替え可能なのと、中で野生のピクミンを加える方ができるので割と気楽です。ただ、外で運んでいるピクミンの作業は中断されてしまうので注意は必要ですね。

 そんな感じでフィールドやダンジョンを探索して隊員やオタカラを回収していきます。オタカラを回収するとそこから得られるエネルギーでレーダーの範囲が広がり新しいフィールドに行けるようになり、隊員を回収すると装備の開発など新しい要素が解放されます。

 装備の開発やフィールドでの建築に必要となるシザイはピクミンに運んでもらう他、隊員や助けた民間人から受けるミッションのクリアによっても得られるため、人を助ければ助けるほどシザイが増えやすくなり、自分とオッチンの強化がしやすくなります。また、助けた数に応じてオッチンのやる気がみなぎり新しい能力を訓練できるので二重にお得です。

 人を助けて解放される要素の中で私のお気に入りはオタカラ図鑑と原生生物図鑑です。それぞれ図鑑を作ってくれる人のちょっとズレたコメントを楽しめるのが醍醐味。物語が進むとコメントしてくれる人も増えてさまざまな視点から楽しめます。図鑑そのものもさまざまな角度からお宝や原生生物を見られるだけでなく、原生生物図鑑では戦闘のシミュレーションもできるため苦手な生物との戦いを克服するのにも便利です。

 他に限られた条件で運んだオタカラや原生生物のポイントをCPUの対戦相手と競うダンドリバトルや、一定時間で洞窟内を片付けるダンドリチャレンジなどコンテンツも豊富です。

 あと今回語っておきたいのは夜の探索ですね。ピクミンの世界では夜は原生生物が凶暴化するので撤退することになっていますが、夜の探索では夜にしか現れない植物を守りそのエキスを得るため次々押し寄せる凶暴化した原生生物と戦うことになります。

この時に味方として使えるのが妖精のようなヒカリピクミン。弱点はなく、作業がなくなると自動的に隊列に戻るという便利な性質を持っています。また、相手の目をくらませてしばらく行動不能にするフラッシュバーストという突撃技もあるので戦闘では非常に頼もしい! 夜の探索でヒカリピクミンを増やすとヒカリピクミンの種が得られます。夜の探索や洞窟探検の時にこの種を使うとヒカリピクミンを仲間にできます。洞窟探検では出るまでピクミンを呼び出せないのでアクシデントで減ってしまったピクミンの補充に使えます。洞窟探検や夜の探索の難易度が高いと感じた時にはこれで調整できるのが良いですね。

 初代から2、3を飛ばしたので私には新しい要素だらけなのですがそこはきちんと段階を踏んで一つずつ追加されたいくので戸惑いはなく、すべての要素を一通り楽しむことができています。ダンドリバトルやダンドリチャレンジは初回だと全然無理と思うこともあるのですが、クリアしたことにしておいて後からチャレンジできるような仕組みになっているので安心です。

 そして最初に書いたようにこのゲームはとにかくオッチンがかわいい。物語的にも最初から最後まで宇宙犬が主役と言っても良い内容ですし、夜の探索やダンドリバトルはオッチンの強化が難易度に大きく影響します。オッチン強化のためにもレスキューがはかどるので、ゲームの目的にもしっかり合っていますね。

 若干のダークな雰囲気もありつつSFテイストの世界で頭を使ったチャレンジが楽しめるピクミン4は多くの方にお勧めできます。犬好きならなおさらです。みなさんもオッチンのしっぽ振りに転げ回ってください!

 2001年に初代ピクミンを遊んだ時に感じた新しさは今でも思…